龍の子運動会カメラマン

 先日、市内の幼稚園で運動会写真を撮る機会を得た。レンズを通して見る園児の、清新で真剣なまなざしは限りなく美しい。
 種目によってはバリアーが設けてあり、どの子もそれに挑戦するが、クリアできない子もいる。そんな時先生方は、指導はするが決して安易に救いの手を差し伸べない姿勢を貫いている。自力でできるまで何回も挑戦させるのだ。その根負けしない指導に敬服する。
 適切な指導を受けながら何回かの挑戦後、成功した時、園内は大きな拍手に包まれる。本人の成功感、達成感は言うに及ばないが、それまでかたずをのんで見守るしかなかった親は、わが子に駆け寄り固く抱きしめ、感涙にむせぶ。親子がともに成長する瞬間である。
 こうして親子は絆を一層強くし、子どもが大きくステップする力になっていくのだろう。