7月 自然災害に備えて

 6月は台風2号の接近によって線状降水帯が発生し記録的な大雨で磐田市の敷地川の堤防が決壊するなど浸水害が発生。皆様もご心配や不安を抱え過ごされたことと思います。安全を考え早めに避難所へ向かい過ごされた方もいらっしゃったのではないでしょうか。市は避難情報を発令し、県は磐田市に災害救助法を適用しました。災害級の大雨で、園も登園について安全を第一に考え、前日より保護者宛にメールでお知らせを出させていただきました。保護者の皆様にはご理解ご協力をいただき感謝いたします。
 近年このような大雨による浸水や土砂災害が同じ時期に何度か各地で起こっています。台風や地震などの自然災害はいつ発生するか分かりません。だからこそ近くの親戚や知人と助け合う関係を日頃から作っておくことが大切です。災害などの非常時に、急に園や学校へお迎えに行かなければならないことがあるかもしれません。保護者が都合のつかない場合もあるかもしれません。そんな時に家族・親戚だけでなく、知人で助けてもらえる人がいれば安心です。自宅から半径500m以内に困った時に助けてくれる人を作っておきましょう。また災害を想定して近くの避難所の場所を確認し、もしもの場合に備えてあれこれと対策を家族で話し合っておくことも大切ですね。
 先日、園にて『家庭教育出前講演会』を行い、ママ防災アドバイザーの高良綾乃先生に『心と体のセルフケア』と題して、ご講演いただきました。小学生のお子さんを持つママ防災士の視点で、普段も役立つ一石二鳥の防災術についてお話をしてくださいました。高良先生は普段の生活の中で無理なくできることから非常時に役立つことを生活の一部にしていくと、災害時でも普段からしていることであれば日常と変わらない感覚で行えるとおっしゃっていました。最近の災害級の大雨もあったばかりだったので、リアルタイムの講演会となりました。
 改めて保護者の皆様にも本園の防災管理・対策についてお伝えさせていただきます。本園舎は新耐震基準1.5倍強度の耐震構造設計になっています。浸水や津波の際は避難できる屋上があります。海より4.5㌔の距離、海抜4.5mに本園が位置し、屋上までは11.5mの高さがあります。高さ50m級の大津波が沖合で起きたとしても園に到達する波は10m以下になるので防ぐことができると考えます。太陽光システムと発電機を備えてあるので停電にも対応できます。水道は地下水と前野水利組合の2本だてになっていますが、もし両方が停止しても、1tの貯水タンク等もあります。個々に子ども達も持っている防災セットの中に水・非常食・防寒シートがあります。もちろん園全体としても別に非常食等を備蓄しています。また緊急地震速報発報端末も導入しており、災害訓練では10秒間で危険回避の練習をしています。
 そして何より保護者の皆様が一番心配するのは、地震発生直後に「園までお迎えに行くことができるか?」だと思います。幼稚園までの距離が遠い人だけでなく、たまたま遠方に出かけている場合もあります。また道路も想像を上回る混雑をするでしょう。でも何時間、または何日かかっても、保護者にお子さんを引き渡すまでは責任を持って安全に留意し園でお預かりしますのでご安心ください。ただ、いつなんどき起こるかわからないのが災害です。ご家庭でも準備や対策をお願い致します。夏やすみを利用して防災グッズでキャンプごっこをしてみるのも非常時に近い体験をすることができますね。
 8/28(月)には防災に備えて備蓄してある(水を加えて作る)アルファ米を昼食として食す予定です。子ども達に実際に食べてもらうことと、職員が仕様工程や園児へ配給作業の確認をするためです。