6月 プール活動を満喫するために

 あさがお組(満3歳児)入園おめでとうございます。6月よりあさがお組(実質2歳児)が入園します。2歳児は母子の絆を強くする時期です。そして生活習慣を確立する時期でもあります。あさがお組は親子登園を1ヵ月続け、その後も母子関係を強くするカリキュラムをしつつ、生活習慣の基礎作りを少しずつ体験することを目的とします。そして集団遊びを通して多くのトラブルを経て、友達遊びが楽しくできるようになる体験へとつなげていきます。あさがお入園は、仮入園の位置づけで、本当の入園となるすみれ(3歳児)入園後がスムーズになることを目的としています。在園児の保護者の皆さまのご理解とご支援をよろしくお願い致します。
 プール遊びの季節になりましたが、水を極端に怖がる子が年々増加しています。手の平に水を溜めて、その水で顔を洗うことをせず、濡れタオルなどで拭いて済ませている家庭や、入浴の際、浴槽に浸かることをせずにシャワーだけで済ませている家庭があることも要因です。(道しるべ3=№219参照)
 水との関わりが少なくて、いきなりプールとなれば怖くなって当然です。朝の洗顔は眠気も覚め、すっきりします。そして浴槽の湯船にゆっくり浸る心地良さを教えてください。そうすれば自然と水が顔にかかる経験ができ、水への恐怖心は減ります。またプールは大きなお風呂と思えるはずです。
 プール活動は衣服と水着の脱着や濡れた身体や髪をタオルで拭き取るなど日常生活の経験が問われます。園でのプール活動の時にスムーズにできないと不安な気持ちが増してしまいます。特に濡れた水着を脱ぐことは身体に密着して、なかなか難しいです。水着を着てお風呂に入るプールごっこなどで楽しく経験できます。そしてお風呂上りは子どもが自分で髪(ドライヤーを使用しないで)や身体をタオルで拭うこともしてみましょう。
 もう一つプール遊びをしていて気になることがあります。それはプールから出る、或いはシャワーを浴びている時にオシッコをしてしまう子が多いことです。我慢していて出てしまうのは仕方ないのですが、何となく条件反射で出ている様子があります。もしやと思い保護者に「浴室内でオシッコをしていませんか?」と尋ねると多くの方がそうしていました。確かにお風呂場で「オシッコ」と言われるとわざわざ体を拭いてトイレに行くより「ここでしちゃいな」となりがちです。大人は緊急事態だから「特別」と意識できますが、子どもは経験したことが「当然の事」として脳に刷り込まれていくのです。
 こんな笑い話があります。いつもシャワーを浴びながらオシッコをするのが癖になっているAさん。ある時Aさんが床屋に散髪に行きました。髪を切ってもらっているうちに気持ち良くてついウトウトしてしまいした。寝ていて、頭からシャワーを浴びたAさんはいつもの条件反射でオシッコを漏らしてしまったそうです。
 子育てをしている家庭にとっては笑えない話ですよね。現にプールから出る、シャワーを浴びることで無条件に反応してオシッコが出ているのですから…。
 これを防ぐ為にはお風呂の前に必ずトイレに行く、万が一お風呂で「オシッコ」となったら面倒でも体を拭いてトイレに行かせてください。これを繰り返せば、お風呂の前にトイレに行くことの大切さも実感できるはずです。
 大人は多くのことを経験、体験して現在の生活習慣を確立していきますので、少しのことは「特別」と受け止められますが、『子どもは生活習慣の基礎作りをしている時』と改めて考えていただければと思います。