3月 未来に向かって

 令和4年度も残すところ3月の1カ月のみとなりました。コロナ禍の中、今年度も「子ども達の気持ちを優先する」ことを理解していただき、感染対策を講じた中で数回に分けての保護者参加など、保護者の皆様には温かく見守っていただきご協力いただけたことに深く感謝申し上げます。
 思い起こせば、新型コロナウイルス感染症が2019年12月初旬に、中国の武漢市で第1例目の感染者が報告されてから、わずか数カ月ほどの間にパンデミックといわれる世界的な流行となりました。日本国内では、2020年1月中旬に最初の感染者が確認された後、感染者は急増していきました。当時は得体の知れない感染症に世界中が怯え、日常生活が大きく制限されました。3密(密集・密接・密閉)を避け、換気に加えマスク着用・手洗いや手指消毒の徹底をする生活が始まりました。変異株が次々と出現し流行を繰り返し、2021年夏にはデルタ株が流行し、その真っ只中1年遅れの東京五輪・パラリンピックが無観客で開催されました。その年の11月には、感染力の強いオミクロン株が日本にも流行し、免疫をすり抜けながら感染を拡大していきました。2022年夏には第7波が訪れました。あれから3年が過ぎワクチン接種率をあげるべく、感染拡大は続いても行動制限はせず、経済を回しコロナと共にの時代に突入しました。オミクロン株は感染力が強い一方で、重症化のリスクは低いとされています。政府は特段の事情がない限り季節性インフルエンザと同じ『5類感染症』に今年5月8日に位置付けるとし、2023年2月10日に政府の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針が変更されました。今月3月13日(学校は4月1日)からは、マスク着用の考え方の見直しとして『マスク着用は個人の判断を尊重して委ね、本人の意思に反して着用を強制しない』とし、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本とする、ということです。それと共に、感染防止対策としてマスクの着用が効果的である場面などがあることを示し、一定の場合にはマスクの着用を推奨するとし、示されています。但し、園としては基礎疾患がある等の様々な事情により、感染不安を抱き、引き続きマスクの着用を希望する子どもや保護者に対して適切に配慮し、換気の確保等の必要な対策も講じていきたいと思います。
 これまでの新型コロナウイルス感染対策に対して、園運営にあたりご理解ご協力いただき深く感謝申し上げます。今後の対応にもご理解ご協力をどうぞよろしくお願い致します。
 もうすぐ卒園の時期を迎えます。先日も年長親子の『お楽しみ会』を行い、これまでたくさん遊んできた思い出いっぱいの園庭でお家の人と思い切り遊びました。年長児とお家の方と6年後の自分に向けたメッセージを書いて紙飛行機に折り、想いを込めて園舎屋上から子ども達が飛ばしました。風は少しありましたが、青空に飛んだ紙飛行機はとてもすてきでした。6年間、その紙飛行機は大切にタイムカプセルに保管しておきます。小学校卒業式後にまた龍の子幼稚園に集まり紙飛行機のメッセージを親子で読み返し思いを馳せていただけることを楽しみにしています。今年も6年前に卒園した親子から、続々と卒業式後の来園のご連絡をいただいています。卒園しても繋がっていることを実感し、とても嬉しく思います。
年長児は卒園の際に一人ひとりに『はかせ号』の授与があります。その子の3年間を振り返り命名します。作成にあたり、全職員から一人ひとりに宛てたはかせ号の資料を提出してもらっているので、年少や年中の姿や龍の子との出会いの頃まで遡った様子も含まれていたりします。職員みんな子ども達一人ひとりに思いを込めて書いてくれているので、その子の様子が走馬灯のように思い出されます。それと共に『3年間の成長』も実感しています。それぞれどんな顔をして『はかせ号』を受け取ってくれるかなあと、今からとてもワクワクしています。
 4月には年長児は小学校へ、現年中児以下在園児は1つ大きいクラスに進級します。残り1カ月は学年総まとめの時期となります。多様な遊びの経験を積み重ねて、翔け!龍の子っこ‼︎
 私も園長1年目の年をたくさんの方々に支えられ、子ども達の笑顔にエールをもらい学年末まできました。未熟なところも多々あったかと思います。皆さんの温かな心に感謝申し上げます。『はじめに子どもありき』を念頭に、子ども達一人ひとりを見つめ、子どもと共に翔いていきたいと思います。