3月自然に挨拶ができる習慣と抱っこの効果

 令和2年度も3月を残すのみとなりました。新型コロナに振り回された一年間となってしまいました。行事を計画通りに実施できないことが多々ありました。数回に分けての保護者参加などを快く賛同してくださった皆様に感謝申し上げます。龍の子の保護者の皆さまは温かい心を持った方々が多く「子どもの気持ちを優先する」ことを理解していただき、例年以上にありがたく感じました。
 2月には2回の講演会を開催致しました。コロナ禍ではありますが、子育てをする上で知っておいてほしいと思い、動画配信などを駆使しました。
毎年開催している創立記念講演会は遊びのスペシャリスト「スッパマン先生」こと磯谷仁先生でした。次々に繰り出す妙技と楽しいパフォーマンスは画面を通してでも釘付けになったのではないでしょうか?赤ちゃんから年を重ねるごとに発展する遊び、そしてその遊びがどんな効果があり、次のどんな遊びに繋がっていくのかを「親子あそび」(赤本)を通して分かり易く解説してくれました。また子育てに役立つちょっといい話も大切なことだと感じます。①親子遊びは最高の体力づくり。②「ありがとう」は一生の宝物。③耳あかをチェックしよう。④お母さんが熱を出して、初めて子どもの成長がわかる。⑤見せて教える。⑥子どもの前で夫婦でほめあおう。⑦子どもに脅迫しないで。⑧頭洗いは水泳に繋がる大切な第一歩。⑨成果でなく、気持ちをほめよう。⑩まいた種は、自分で刈り取らせる。いずれも頷くことばかりです。
 特に②「ありがとう」は一生の宝物。は本当にその通りです。「ありがとう」「ごめんなさい」がすぐ言えるようにしておけば、どんな集団に入っても周囲から可愛がってもらえます。磯谷先生は「ありがとう」が言えない子だったと言いましたが、小さな頃の習慣って本当に大切です。幼い頃、我が家は朝「おはよう」の挨拶をしない家でした。「行ってきます」「ただいま」は自分から家中探してもみんなに挨拶できるのですが、「おはよう」だけはできません。我が家は7~8代続いた本家でした。だからお盆やお正月には親戚中が集まってきました。楽しいのですが夕方になるとソワソワしてきます。「今日泊まって行くのかな?」と不安な気持ちになるのです。泊まったら翌朝「おはよう」の挨拶をしなければいけないからです。そんな自分がイヤでたまりませんでした。中学生になった時に「今日からは出会った人に全員挨拶をしよう」と決心しました。最初に出会った隣のおじさんに勇気を振り絞って「おはようございます」と挨拶しました。すると「おはよう、今日から中学生だな、頑張れよ」と励ましてくれました。それに勇気づけられ次々に「おはようございます」と挨拶しました。みんな気持ち良い挨拶を返してくれました。でも正直今でも「おはよう」の挨拶は苦手です。自然に出てくるのではなく「言わなくっちゃ」と思ってからの挨拶です。小さい頃から保護者の皆さまが模範をしめしてくださればごく自然に出来るようになるはずです。よろしくお願い致します。
 もう一つの講演は「フットケアってなぁに」の足ウラ測定後の講演会、ヤマキ整骨院の戸塚先生でした。足ウラを見るだけで健康状態だけでなく「心」の状態も分かるというお話でした。
その中で一番印象に残ったことが、痛いと感じる感覚が「心」の状態によって変わってくるというところです。図1のように普段は50を超える①と⑤だけが「痛い」と感じる。それ以下の②③④だと「痛い」までは感じない。ところが図2のように心の状態が良くなく「イライラ」したり、「不安な」ことがあると痛いと感じるラインが下がってしまい②④までも「痛い」と感じるようになってしまう。
 戸塚先生は交感神経(緊張感)と副交感神経(リラックス状態)をバランス良くすることが大切と常々おっしゃっていますが、「痛さ」の感じ方は良い例ですね。
 実践編で左右の足の長さの違う子(2~3㎝)をお母さんが抱っこして頭や背中をなぜるだけで左右の足がピッタリの長さになりました。戸塚先生いわく「この子は抱っこのされ方が良く、抱っこされた瞬間に副交感神経が働きリラックス状態になれたので左右が一瞬で揃ったはずです。やり方を知ってもらうために頭や背中をなぜてもらいましたが、本当はその必要はなかったです」。抱っこの効果は想像以上に大きいものなのですね。オキシトシンも分泌されるし、良いことづくめです。
※足裏講演会…記録用動画を春休み中に園HP「たつのこきっず」にて公開予定です