10月食べ物の好きと嫌い

 新型コロナに振り回される生活が続いています。保護者の皆さま方には本当にご苦労をおかけし続け恐縮しています。静岡県に緊急事態宣下が発出され、夏やすみ中(2/3号保育園部は受け入れ中)の8/30㈪より9/11㈯まで市内公私立園全部に(休園、自粛より要請度の低い)「家庭内保育のお願い」を要請することになりました。さらに緊急事態宣言の延長が決定しました。私立幼稚園協会で協議し、磐田市の了解を取った上で、各園独自の個別登園を実施することとしました。本園に於いては9/13㈪より学年別登園、9/21㈫より通常登園となりました。
 保育を再開した中で子ども達が楽しみにしていた「いんでぃあんまつり」を規模を縮小した中ではありましたが、実施することができ良かったと安堵しています。皆さまのご協力に感謝申し上げます。
読者からの投稿でできている『世論時報』という雑誌があります。清水のWさんという方が私の新聞投稿を見て、「世論時報にも投稿をしてほしい」と昨年5月にお手紙と雑誌を送ってくださいました。それ以降、毎月お手紙と雑誌が送られてきました。1年間雑誌を読んで、偏った思想でなくさまざまな意見が掲載されていることが分かったので、コロナ対応した卒園式の様子を書くと掲載されました。そして7月号に「体質と性格で決   まる食べ物の好きと嫌い」という食の特集があったのでその感想を送ると9月号に掲載されました。その内容を紹介させていただきます。
 世論時報7月号の「食べ物の好きと嫌い」を興味深く拝読させていただきました。特に「味覚の幅を拡げる上で行なってみたい3体験」は、とても大切な事だと感じます。

 一つ目の「なるべくたくさんの素材の味を経験させる」についてですが、保護者の方々は、我が子に色々な物を食べさせたいと思い、小さく切ってわからないようにしたり、素材の味をごまかす調味料を多くしているケースが多いです。しかし、これでは本来の食感や味が分かりません。そこで、本園では味覚を育てるために、口に入れて噛むことを優先しています。園児たちに何回か噛んで「嫌だったら口から出して良いよ」と言っています。子ども達は、口に入れたら食べなくてはいけないと思うから躊躇するのです。1回口に入れた物を出すのはマナー違反ですが、乳幼児期は多くの味を経験する方が大切と思います。30回噛めるようになると、何でも食べられるようになります。
 二つ目の「繰り返して味を学習させて、嗜好を定着させる」については、味付けしてある食材に比べ、野菜のように味が淡白な物は、回数を食べないと美味しいと感じません。良く噛むことで食材本来の旨みを感じ、小さくなることで食べやすくもなります。たくさんの経験を積ませることが「好物」につながってきます。
 三つ目の「食事は楽しいことだと感じる雰囲気と環境づくり」について、コロナ禍で黙食が言われていますが、会話は一番のご馳走です。楽しい雰囲気のために音楽をかけるのも良いでしょう。ただし、テレビは消してほしいです。関心が食べ物よりテレビに向いてしまいます。犬でも叱られると胃液が止まるといいます。楽しい食事は食が進む一番の要因です。
 付け加えると食事の支度を少し子どもにも手伝わせると良いです。袋から食材を出す、お皿やお箸を並べるなどの簡単なことでも手伝うことで食への興味は格段に湧いてきます。そして肉類は「力がモリモリだよ」、野菜類は「血がサラサラになって、お肌もスベスベになるよ」などと、食物の効能を言うと、さらに食べる意欲が湧きます。

 食欲の秋でもあります。季節の物が食卓に並びやすい時期ですね。食について見直してみたり、家族で食卓を囲むひと時を大切にしてみる機会にしてみませんか。