1月『遊び』は『学び』〜自然豊かな園庭遊びで育つもの〜

 子どもは『遊び』を通して好奇心や探究心を養います。『学び』に繋がる力は『より良い人生を生きるための土台』とも言われています。好奇心・協調性・自己主張・自己抑制・工夫する力・創造する力・想像力・最後までやり遂げる力・コミュニケーション能力など人として生きていくために必要なさまざまな力を『遊び』を通して獲得していきます。この非認知スキルは幼児期だけでなく、その後の人生にも大きな影響を与えると言われています。人としてよりよく生きていくための基礎は『遊び』を通して培われるのです。だからこそ、心豊かに育っていくための幼児期の環境はとても大切だと思います。子ども達が主体的に遊び込めるように遊びの環境を整えてあげることも大事になってきますね。
 子ども達は自然環境の中で元気に遊び、心も、体も健康に育っていきます。自然は子どもの健全な成長や発達に欠かすことのできないものです。自然と共存することで心身が落ち着き、五感を通してさまざまな感覚を体験することが大切だと考えます。自然豊かな場所では、思わず子どもは自ら体を動かして遊び始めます。日々の生活の中で四季を感じ、園庭のさまざまな場所を自由自在に駆け巡って思いきり遊ぶ子どもの姿からは『生きる力』を感じます。外に出れば「風が気持ちいいね」「このお花、いい香りがするね」と感じたことを言葉にすれば、感性豊かな子になりますね。草花や昆虫などとの触れ合いによってもいろいろな発見や感じることがあります。土や砂に触れることで、さまざまな形にしていくことができるからこそ想像力や創造力・空想力が育つのに、これ以上のものはありません。子ども達は、伸び伸びとした環境の中で夢中になって遊び込みます。『〇〇になったらいいな!』『〇〇ができるようになりたい!』と思い、諦めないで挑戦していくようになります。思い描いたようにできなかったり、上手くいきそうになったり、この繰り返しがとても大切な経験となり、達成に向けて工夫したり継続して取り組んだり…。それを経て達成した時の喜びは何倍にもなります。まさに感動体験はこのような中で、日々のちょっとしたことから大きなことまで、感じる機会があると思います。心を揺さぶられたこの感動体験は、その子自身の一生の宝物となります。そして、そこに共に関わってきた親や教師などの大人も、子ども達との関わりを通して感動の贈り物をいただくことができますね。
 『遊び込む経験』の多かった子は、いろいろなことに自信を持って取り組め、学びに向かう力が高い傾向があるとも言われています。
 龍の子では思わず外に飛び出して行き思いきり遊びたくなる環境設定を大切にしています。思わず好奇心や探究心が掻き立てられ、その環境の中で判断力や適応力が増したりする経験が子ども達を逞しく、そして能動的に行動ができるように育ててくれると信じています。
 子ども達の『遊び』に傍で関わる大人も子どもと共に夢中になって遊びこむことこそが何より子どもが『遊び』の中で学ぶ機会になると思います。