11月 子どもの睡眠と生活リズム

♪かごめかごめ 籠の中の鳥は
いついつ出やる 夜明けの晩に
鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ (わらべうた)

 周囲を見渡すと日増しに木々の葉の色も変化し、秋の深まりを感じる景色になってきました。
 最近、朝晩と日中との寒暖差があり体調管理も難しいですね。世の中では今年はインフルエンザとコロナウィルスの両方が流行するのではないかと言われています。少し肌寒く感じる日も多くなってきましたので、体調管理に気をつけて過ごしていきたいですね。うがい・手洗いの徹底と睡眠や食事など生活リズムを整え、毎日元気に過ごしていきましょう。乾燥もしてきているので、うがいもですが水分補給も大事ですね。
 ところで、生まれたばかりの赤ちゃんは 1日のほとんどを眠って過ごしますよね。『眠り』は人が生きていくために欠かせないものですが、特に子どもにはとっても大切になってきます。子どもの『眠り』は、まだまだ成長過程の頭と体を『発達』させるために必要なものです。子どもの脳は寝ている間に記憶された情報の整理をするだけでなく、体を育てる『成長ホルモン』も分泌されます。しっかり寝ることはしっかりとした心身を作ります。昔から言われている『寝る子は育つ』は本当なのです。脳が成熟する思春期までの時期は、大人に比べて長時間(就学前は10時間)の睡眠が必要です。子どもの頃から、しっかり眠る習慣を身につけることが大切ですね。
 最近では、保護者の生活スタイルにあわせて夜更かしをしている子どもが増えていると言われています。様々な原因はあるとは思いますが、子どもを夜遅くまで起こしておくことは避けていただきたいです。睡眠や生活習慣の乱れが子どもの成長や発達によくない影響を及ぼすことが分かっているからです。
 睡眠の導入に必要なホルモンとして『メラトニン』というホルモンがあります。このメラトニンは暗いところで多量に分泌され、明るいところでは分泌が抑えられる働きを持っています。夜更かしをしている子の多くは、夜遅くまで明るい場所にいます。子どもが寝る時間に部屋の電気がついていたりテレビがついた状態だと、メラトニンの分泌が抑えられて、子どもはなかなか眠りにつくことができません。寝室は子どもが眠りにつきやすいように暗くしてあげてくださいね。また、このメラトニンは日中に太陽光線をたくさん浴びることによって夜に大量に分泌されるので、天気の良い日は子どもを外で思い切り遊ばせあげてくださいね。又、昼寝は夜の睡眠の代わりをすることはできません。知らず知らずのうちに健やかな成長が損なわれてしまいます。
 睡眠の大切さと同じく、朝食での栄養が脳のはたらきを良くし、体のリズムを整えてくれます。朝食は欠かせないものですね。しっかり眠って、しっかり食べて、しっかりウンチを出して…。この当たり前と思えることが実は、子どもの心身を守る大きな力となります。
 食事、外遊び、睡眠、排泄など 生活リズムのある生活をすることは、子どもがごきげんに過ごすコツなのです。
 今月から来月にかけて、子ども達が楽しみにしている『夢の会』があります。心と身体が健全でないと想像(空想)の世界には入りにくくなります。生活リズムを整え、元気に当日を迎えられるように、毎日のお子さんの健康管理をどうぞよろしくお願い致します。子ども達がきっとステキなお話の世界に連れて行ってくれると思います。楽しみにしていてくださいね。

※本園理事長の書籍『子育て99ハンドブック』に『睡眠』(P46〜)・『食事』(P54〜)など『生活習慣』について、
分かりやすく掲載されています