10月 収穫の秋

♪ 夕焼け小焼けで日が暮れて 山のお寺の鐘がなる
おててつないでみなかえろう からすといっしょにかえりましょ
子供がかえったあとからは まるい大きなお月さま
小鳥が夢を見るころは 空にはきらきら金の星 🎶    (『夕焼け小焼け』)

 『秋』といえば、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋…など、『〜の秋』と表現されますよね。園では『収穫の秋』を迎えています。5月下旬にお米作りに挑戦!ということで、すみれ(年少)組は学年で1つのバケツ田んぼを作り、種籾を直接蒔きました。れんげ(年中)組の子ども達は、一人ひとり植木鉢にビニール袋を被せ、土を入れてから水を入れてドロドロと手でよくかき混ぜました。この『代かき』が子ども達は楽しくて楽しくてたまらない様子!泥の感触を十分楽しみました。水が土より上になるように調整し、それぞれの鉢の田んぼ作りから挑戦しました。数日おいて水を足し、お米の苗を数本で一株として摘み、子ども達の指が隠れるくらいの深さに4株ずつ植えました。ひまわり(年長)組は農健さんのご厚意で、農健さんの田んぼにて実際に水を張った田んぼの中に入り、自分の手で田植えをしました。それぞれお米の苗を指で摘み、ゆっくり一歩ずつグニュグニュと足を進めて田植えの位置につき、スーッと泥土に苗を挿し優しく植えました。また、機械で植える作業も見せてもらい、田植機にも乗せてもらって、農家の方の作業にも触れることができました。田んぼでは、思い切り泥んこになって遊び『泥んこ怪獣』になり大はしゃぎで遊ぶ子ども達と職員は、キラキラしていました。普段食べているご飯はとっても身近な食べ物だけれど、その『お米』って、どんなふうに育ち美味しいお米になるのだろう?子ども達は田植え以降、苗の様子を観察してはぐんぐん育つようにと水の調整をしたりしてお世話をしてきました。れんげ(年中)組は、1学期の保育参観(7月)にて『かかし作り』をしました。スズメなどの鳥から大切な稲を守ろうと「かかしさん、美味しいお米が実るまで稲を守ってね!」と思いを込めて作りました。チーム毎に一体ずつ作り、愛着が持てるように名前もつけました。かかしに見守られ、8月には、ぐんぐん成長し幼穂(ようすい)ができて、茎がふくらみ穂も出てきました。それと同時によく見ると白い小さな花を咲かせた子ども達の稲。その後、徐々に穂が重くなり稲穂の頭(こうべ)が垂れてきました。一部成長が早かったプランターで育てていた稲を9月上旬に試しに刈り取り、収穫をしました。風通しの良い軒下に稲を縛って干しました。スズメに見つかって食べられないかドキドキ…。子ども達は稲の様子を見て、稲刈り前に水抜き作業をして土を乾かして9月中旬には、すみれ組・れんげ組の子ども達の稲も黄金色になり、いよいよ収穫です。れんげ組の子ども達は、それぞれ自分の鉢の稲を職員と一緒に鎌で刈り取りました。稲架けをして、9月下旬に脱穀をして籾を取り、籾摺りにも挑戦!すりこぎに入れて突いてみると籾殻が外れ、玄米が出てきました。手のひらにのせて「見てみて〜!お米が出てきた〜!」「よく見ると、ちょっと黄色っぽいところもあるよ〜!」と、友達と協力しながら楽しく籾摺り作業をしました。9月末、いよいよひまわり組が、農健さんの田んぼで稲刈りです。黄金色に立派に育った稲。軍手を着けて子ども達一人ひとりが鎌を持って順番に稲刈り体験をしました。農健さんに教えていただきながら園職員も子ども達のサポートをして、みんなで楽しく稲刈りをしました。脱穀して籾殻を取り精米をして、美味しく食べる日をいまか今かと待ち侘びています。お米ができるまでの体験を通して、その過程で手を掛け目を掛けお世話をすることで植物は育つということを実感し、長い時間手間暇かけて育てたことで、稲の成長を感じることができたこと。そして、やっとお米としていただけるという実感を伴ったこの体験は食べ物を大切にするという気持ちも育ててくれたのではないかと思います。
 『龍の子農園』でも秋の収穫を待ち侘びている野菜達がいます。子ども達と収穫して『収穫祭』を行う予定でいます。秋の味覚も楽しみたいですね。