オール電化に危惧

 ボーイスカウト機関誌「スカウト磐田」№108に寄稿させて頂きました。

 日頃の熱心なボーイスカウト活動に敬意を表します。最近は、住宅事情が良くなり、冷暖房完備の中で「暑さ、寒さ」も関係なく、快適な日々を過ごしています。トイレは、便器に近づけば蓋が空き、立ち上がれば自動的に流れます。水道も、手を差し出せば、水が出てきます。そしてオール電化の家も増えました。オール電化の家で暮らした子は、火に関わることなく育ってしまいます。ライターやマッチを使う機会は皆無です。このように、子どもの時に経験しておいた方が良いことを、ことごとく奪っている生活を危惧します。
 ボーイスカウト活動は、自然体験の中で生きる術(すべ)を学び、さまざまな体験や仲間と協調するグループ活動や異年齢活動をしています。その中から「思いやりの心」が育ち、自身の「心のコントロール」も出来るようになります。そして仲間と色々な活動をする時に、自分の意見を出し、周囲の意見も聞く、これが今の若者に一番不足しているコミュニケーション能力を養うことにつながるのだと思います。また自分より幼い子への言葉かけや気遣いが自然出来るようにもなるでしょう。ボーイスカウト活動に参加する子どもが増えれば、社会が抱えている問題の多くが解決の方向に向くのでは、と感じます。

龍の子のトイレは和式タイプです。しゃがむ動作で括約筋も鍛えられます。

龍の子のトイレは和式タイプです。しゃがむ動作で括約筋も鍛えられます。

 

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