9月/良い睡眠がとれていますか?

 夏まつりは、保護者の皆様のご理解、ご協力に感謝申し上げます。詳細は夏まつりの検証をご覧ください。また「お父さん講座」にも多くの方が参加していただきありがとうございました。外部の方の参加もあり、うれしかったです。
 今年の夏も暑い日が続きますね。ニュースでは「熱中症」に関するものが多く取り上げられています。確かに近年の気温の上昇は少し異常な感じがしますが、熱中症の原因はそれだけではありません。人間の体は、暑いと汗をかいて体温を下げるようにするのですが、それが出来ていないケースが多いです。まず汗を出す腺、汗腺は自然に出来るものではありません。幼児期(特に3歳前後)にいっぱい汗をかいた経験がないと育ちません。だから快適ばかりを求めていつでもエアコン生活をしていると汗腺が出来なくなってしまいます。1週間に一度くらいは頭からバケツの水を被ったくらいの汗をかく経験が必要です。寝苦しい夜はタイマーなどを利用してエアコンを使用するのは、問題ありません。
 もう一つは「自律神経が機能しているか」です。汗腺が育っていても、自律神経が正常に機能していないと汗をかいて体温調節することが出来ません。コルチゾールというホルモンが自律神経を安定させるのですが、良い睡眠をとっていないと分泌されません。成長ホルモン(メラトニン)は、22時~26時の間に深い眠りにつくことによって分泌されます。人間は深い眠りと浅い眠りを繰り返していますが、20時に就寝すると丁度22時くらいから深い眠りにつけます。でもその時は、真っ暗で音も聞こえないくらい静かな状態を作らないと身体が深夜を感じられません。成長ホルモンというので、子どもだけに分泌されると思いがちですが、メラトニンは疲労回復の為のホルモンでもありますから大人でも必要なものです。
 同時にコルチゾールも分泌されます。だから睡眠時間が少なかったり、就寝時間が遅いとイライラしたり、ストレスが増したりします。昔は幼児~小学校低学年はストレスがないものとされていました。ところが近年、子どもの就寝時間が遅くなり、短時間睡眠になり始め、ちょっとしたことでキレる子どもや、すぐ集中力がなくなる子が急増しています。
 良い睡眠をとっている子は、◎=朝になったら自分(遮光を身体に感じてが理想)で起きる、〇=1回起こして(あるいは目覚まし時計で)起きる。反対に何回起こしても起きない子は良い睡眠がとれていないのでしょう。原因として①睡眠時間が少ない。②就寝時間が遅い。これ以外に③浅い眠りを繰り返しているケースもあります。その理由は「運動量が少ない」「お昼寝をする為に眠くならない」「不安なことがある」です。特に「不安」はコルチゾールの分泌が少ないと増すという負の連鎖になっているケースが多いです。我が子の睡眠チェックをして原因を考えてみるのも大切ですね。
 夏やすみ中に親子の関わりを十分して、愛情満タンで2学期始業式を迎えられるようにお願いします。それと共に睡眠時間を含めた生活習慣のチェックもしてください。