7.8月食事・睡眠・入浴

 5 月末に『家庭教育出前講演会』を行いました。「NPO 法人こどもの森」理事長であり管理栄養士 でもある、食育のスペシャリストの吉田隆子先生に『子どもの育ちと食事〜げんきな心と体は食事から〜』と題して、ご講演いただきました。
 0 歳から大切にしたい食事から始まり、手づかみ食べを十分する必要があって、それをしておくとスプーンやフォーク・お箸を使って一人食べをしていく力がつくとのお話に納得しました。また、 「お手伝いをしていく中で指先をたくさん使い力をつけておくと、お箸が持てるようになります」 ともおっしゃっていました。
 そして、朝ご飯をしっかり食べる習慣をつけておくことが大切です。朝ご飯を食べることでセロト ニン(幸せホルモン)がしっかり出て達成感を感じやすくさせ、やる気を生み出すとおっしゃって いました。噛むことの大切さや排便について、食卓で育つコミュニケーション力などについても話 をいただきました。『食』は、子どもの育ちに大切な要素が網羅されています。『食』に関する事 を丁寧に関わっていく中で、子ども達の心も身につけてほしいことも育っていくのだと感じます。
 子ども達にとって生活リズムの大切さを関わる中で日々感じています。子ども達の健やかな成長 のためには適切な運動、バランスのとれた食事、十分な休養(入浴)・睡眠など基本的な生活習慣が とっても大切ですね。生活リズムが整うと心の状態も落ち着いてきます。
 土・日・祝日やこれから始まる夏やすみ等の長期休みの期間でも、出来るだけ生活リズムを崩さ ず過ごせることを意識して生活ができるといいですね。
 例えば、夜ちょっといつもより寝る時間が遅くなってしまった時は、翌朝の起床時間を遅らせよ うではなく、起床時間時間を変えないようにすることで、就寝時間を戻していくことができると思 います。毎日、暑さに負けず心も体も元気に過ごしたいですね。
 とはいえ、暑い日にお風呂の湯船に浸かるのは…と、思われる方もいらっしゃると思います。し かし、毎日の入浴は、大人はもちろん、子どもの健やかな成長を維持するために欠かすことができ ないとても大切なことです。しかし、子どもは大人よりも冷えや疲れを自分で訴えることが少ない ため、入浴することの重要性を感じにくい面もあります。また、家事や育児でヘトヘトになり、疲 れがピークになる時間帯に、子どもをお風呂に入れるのは大変なときもありますよね。
 もちろん、時々シャワーだけで済ませることにそこまで弊害はありません。しかしお風呂につか らないことが習慣化すると、子どもの体温が下がって、風邪を引きやすくなったり集中力が低下し たりする恐れもあるのです。
 大人と比べて、子どもは疲れ知らずと言えるほど、体力面で敵わないと感じることがありますよ ね。しかし子どもとはいえ、カラダを動かした分はしっかり疲労も溜まります。ノンレム睡眠をと レム睡眠を繰り返し、安定して良質な睡眠をとることで、ノンレム睡眠の時間帯は、肉体疲労の回 復のほか、成長ホルモンの分泌も活発になる時間帯です。
 温かい湯船につかると、温熱効果によりカラダがポカポカと温まり、心身ともにリラックス効果 が得られます。これは大人だけでなく子どもにも言えることです。入浴中は脳までリラックスして いる状態のため、集中力・記憶力 UP にも繋がります。
 子どもと一緒に入浴するときは、大人がぬるいと感じるくらいがベストです。熱すぎるお湯は交 感神経を刺激して働きが活発になり、カラダが興奮状態に陥ってしまいます。だいたい 38~39 度く らいが適温になります。38~39 度のぬるめのお湯に浸かることで、子どもの心臓や血管にも負担が かけることなく、血行を促進することができます。そして、ゆっくりと深部が温まることで、心も カラダもリラックスしていきます。カラダの深部まで温熱を届けるには、肩までしっかりつかるこ とが大切です。
 ただ、長くお風呂につかると、カラダが温まりすぎて交感神経を刺激してしまう可能性がありま す。入浴時間は 15 分程度が望ましく、長くても 20 分程度にとどめておきましょう。
 食後すぐの入浴は、消化不良を起こしやすく、吐き気や膨満感、食欲不振を招く恐れがあります。 食後 1 時間ほど時間をおいてから入浴するよう心がけましょう。
 入浴を就寝時間の 1~2 時間前に済ませておくと、夜更かしすることもなくぐっすりと入眠できま す。
 子どもが健やかに成長していくためにも、食事、睡眠、そして入浴はとても重要なのです。