12月適切な言葉遣いを

 令和2年も後1ヵ月となりました。今年は新型コロナウィルスの感染拡大があり、さまざまな規制がなされました。ゴールデンウィークには国より緊急事態宣言が発令され、小中高校や幼稚園・保育園も休校・休園になる非常事態でした。龍の子幼稚園も通算で約1ヵ月の休園や、その後の行事も大幅に縮小するようになり、保護者の皆さまには多くのご負担をおかけしました。参加人数などの変更はありましたが、各行事の主旨を堅持し、子ども達の「楽しむ」「頑張る気持ちを育てる」「友達との関わりを強くする」などは達成できたと思っています。緊急事態に於いても、子どもにとっては二度とない幼稚園生活です。試行錯誤を今後も継続していきますので、ご理解とご支援をお願い致します。
 109歳のあさゑばーばが天国へ旅立ちました。100歳の少し前から龍の子幼稚園と関わるようになりました。100歳のお祝いをみちルームでした時に妊婦さんのお腹をさすって「早く産まれておいで」と言った子は小学校4年生、その時の在園児は中学1~3年生です。90歳を超えてからATMを使うようになったというスーパーおばあちゃんでした。2~3年前から施設に入所し、園児と直接関わる機会はなくなりましたが、龍の子の子ども達のことは気にしてくださったそうです。「龍の子との関わりがあったから長生きできた」と遺族はおっしゃってくださいました。109歳8ヵ月まさに「天寿を全うした」と感じます。ご冥福をお祈りします。龍の子全員であさゑばーばに合掌をしました。
 11月14日㈯磐田温水プール東側に新設されたクリーンセンター公園の開園セレモニーにひまわり(年長)さんが招待されました。フラフープとしっぺい音頭を来賓の皆さまの前で披露させていただきました。磐田温水プールの開所の際も、当時のひまわりさんが泳ぎ初めをしました。ららぽーと磐田のオープンの際も、記念式典でフラフープの披露をして多くの来場者に喜んでもらいました。磐田温水プールに行く度に「ぼく達が一番最初に泳いだんだよね!」、ららぽーとを見ると「ここでフラフープやったね!!」と話しました。今年のひまわりさんもクリーンセンター公園を見る度に「ぼく達がフラフープをしてから公園が使えるようになった」と記憶に残ることでしょう。
 10月末にハロウィンがありました。今年はコロナ禍のために例年のような大騒ぎはなかったようですが、テレビで各地のハロウィンの模様が放映された時のことです。オバケが登場すると、オバケを見た子どもは大泣きをして「ヤバイ」「ヤバイ」を連呼しています。普通だったら「怖い」「イヤだ」などを使うはずなのに、その子は「ヤバイ」しか言いません。きっと周囲の大人が普段から「ヤバイ」という言葉を使っているのでしょう。
 美味しい物を食べても「ヤバイ」、まずくても「ヤバイ」、良いことでも、悪いことでも「ヤバイ」で片づける若者の語彙の少なさに疑問を感じます。園児でも「スゴっ」「ウマっ」「デカっ」だけで表現する子が増えています。これだと一言だけで終わってしまいます。「すごいね」と言うようにすると、次には「○○がすごいね」と二語文、三語文へと言葉の発達につながっていきます。
若者の語彙力の低下が叫ばれていますが、幼児期から周囲の大人が適切な言葉を使うことを心掛けることが大切だと思います。
 同じように考えていただきたい言葉に「大丈夫」があります。本来は病気や怪我の時に使う言葉ですが、乱用が目立ちます。例えば、お店で買い物をして会計の時に1万円札しかなかったとします。買い手は「1万円で大丈夫ですか?」、お店の人は「大丈夫です」。この場合は「1万円札しかないのですがよろしいですか?」「結構ですよ」が適切だと思います。話したいことがある時に「今、お時間大丈夫ですか?」と聞く人が多いです。「お話したいことがあるのですが、お時間を取っていただけますか?」と言う方が良いですね。「大丈夫」の一言で片づけようとするから、その場に於いて適切な言葉を考えないようになってしまいます。子どもは大人の言葉を良く聞いています。適切な言葉遣いをすることが子ども達の語彙を増やすことに直結します。ご配慮をお願いします。
 コロナ禍で制約された生活を過ごしている子ども達をワクワクさせたいと「お月見会」を開催しました。密を防ぐために学年別に、そして1回の開催を2グループに分け、10/23、10/30、11/6の金曜日に実施しました。夜の幼稚園に集まって懐中電灯片手に光る石や星を探し、お月さまの寸劇を見て楽しみました。そして親子で半月や満月のお月さまを見てゆったりしたひと時を過ごしました。最終日だけはお月さまの出る時間が遅く、月は見られませんでしたがステキな星空を堪能しました。何年か経ってお月さまや星空を見た時に「自分が年中の時、幼稚園で親と見たな」と思い出してくれたら嬉しいです。また子ども達に喜んでもらえるようにと3日間とも「龍の子クッキー」と「ケーキ」を作ってくださったひまわりの友翔くんのお父さんにも感謝です。