1月新聞投稿を続ける理由

 令和3年明けましておめでとうございます。新型コロナウィルスは簡単には収束しそうにありませんが、今年は普段の生活が少しでも取り戻せると良いなと思っています。
夢の会はクラス別開催という特別な形になりましたが、ほぼ全員の保護者の皆さまから「コロナ禍で開催してくれたことに感謝します」という感想(文)を頂戴しました。園としてもあらゆる(開催)方法を模索した中での開催で批判があることも覚悟していましたので、保護者の皆さまの感想に感謝し、これからの行事運営も背中を押してもらったように感じます。ありがとうございました。
新聞投稿を続けて十数年になります。「子育て現場の声を多くの人に知ってもらいたい」「子育てをしている保護者に何が大切なのかを知らせたい」「龍の子幼稚園の教育方針を理解してほしい」などの理由で続けています。また一つのニュースや新聞記事を読んで、「自分はこう考える」ということを文章にしてまとめるようにしています。そうすることであらゆる事柄に興味が湧き、視野も広がります。最近の投稿掲載分を紹介します。

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現場を見学 園児ら興味 中日新聞「発言」 テーマ「仕事」    R2.12.16㈬
 一年に十数日の祝日があります。本園では「何のお祝いなのか」を園児に伝えるようにしています。
勤労感謝の日には「どんなお仕事があるか知っているかな」と話し合い、実際に仕事現場を見せてもらって「ありがとう」を伝えます。
新型コロナウィルス禍の中、警察署は署外での対応を受け入れてくれました。パトカーや白バイを近くに配置してくれ、園児達は大喜びでした。
園の農園を管理、運営してくれる農業法人はトラクターやコンバインでの作業を見せてくれました。
警察や農業の仕事は子どもにも理解しやすいです。実際に現場を見て、働く人からお話を聞くと興味も湧いてきます。生活経験の少ない幼児にはとても良い刺激になります。
多くの人のおかげで毎日の生活が成り立っていることを感じてくれたらうれしいです。
この投稿は多くの知人や友人から電話やメールをいただきました。その中には「『中国で子ども達に何になりたいか?』と尋ねると『先生』『警察官』『農業』しか出てこなかった。他に職業を知らないから…。幼児に多くの職種を意識させることは重要なこと」との意見も頂戴しました。また「祝日の意味を伝えるって大切ですね」ともいただきました。投稿を通して龍の子幼稚園への理解者が増えることは嬉しいことです。
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 幼稚園だけでなく小中学校の教員の志望者が激減しています。教員採用試験が「3倍を割ると教員の質の低下はさけられない」と言われますが、静岡県の昨年の倍率は2.5倍でした。県によっては1倍を下回っているところもあるそうです。つまり「教師になりたい」と思ったら全員がなれてしまう時代に突入したのです。こんな情況で、我が子を安心して預けることができますか?志望者が少なくなる要因の一つに教育実習があります。次はそのことを書いたものです。
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「楽しさ」や「やりがい」を感じて  静岡新聞「賛否万論」
「これからの教育実習の在り方は?」                R2.12.4㈮
 近年の実習生は実習日誌に苦戦をしています。パソコンやメールなどが主流で手書きの経験が少なく、文字を書くことが負担になっているのです。
本園では実習1日目を終えて日誌に要した時間を確認します。1時間以上かかった場合は、どの項目に時間がかかったのかを聞き、助言します。2日目は担当の先生が日誌を書く傍らに着いて具体的な助言をして仕上げます。それ以降でも時間のかかる学生は実習時間内に日誌を書く時間を提供して家庭に帰ってからは1時間以内で仕上げることができるようにしています。
これらの対応に賛否があると思いますが、教育実習で一番大切なことは直に子ども達と触れ合うことです。教育実習中は緊張感もあり、普段よりも疲れるのですから睡眠時間もたっぷり取らなければ元気に子ども達と関わることはできません。経験を積めば書き物は自然にできるようになります。教育実習を終えて「楽しさ」や「やりがい」を感じてもらえたらと願います。
小中学校や幼稚園・保育園が実習期間の日誌の比重を少なくするだけで実習生の負担が減ります。