1月 新年の決意と期待

 新年あけましておめでとうございます。令和3年度、残り3ヵ月もよろしくお願い致します。
 毎年新年に、どんな1年にしたいかを考えます。個人的にはコロナ禍で子育てが今まで以上にむずかしくなっています。そんな子育て家庭をさまざまな形でアドバイスできる情報発信をしたいと考えています。具体的にはユーチューブ「子育て99チャンネル」は、テーマを決めての助言だけでなく、さまざまな子育ての疑問質問に答える動画も配信していこうと思っています。また令和4年度より静岡産業大学で授業を担当することになりました。現代の若者事情を知り、子育て世帯にもフィードバックしていきたいと思います。学生さん達にも保育現場を直に見てもらい、子ども達に愛おしさを感じ、この仕事のやりがいを分かってもらえたら良いなと思っています。
 社会に期待することは、コロナの収束はもちろんですが、社会全体が寛容な心を持ってお互いに接してほしいということです。
 SNSでは相変わらず誹謗中傷が繰り返されます。例えば、秋篠宮家の眞子さんの結婚に対して反対だけでなく、「秋篠宮家は皇室を離脱しろ」「悠仁親王の天皇は認めない」などという過激な書き込みがあります。プロレスラーの木村花さんがネット上の誹謗中傷に耐えられず自殺するという痛ましい事件があったのに何も変わっていません。
 ワクチン接種や自粛警察を始め、同調圧力が強すぎます。他人と違うことをしたり、失敗を極端に恐れ、その結果、何もできなくなっています。
 金子みすゞさんの「みんな違ってみんないい」を今こそ考えるべきです。人は十人十色、百人百様です。「なるほど、そういう人もいるのか」と寛容な心を持つ人が増える社会になったらいいなと思います。
 昨年11月末から12月初めにかけてボランティア団体「あい」によるフードバンクへのご協力を呼び掛けると多くの方々が賛同してくださり、数多くの品が集まりました。事務長の原さん(卒園児保護者)は、交友範囲の広い方でさまざまな職種の方と接する機会があるそうです。その中で貧困家庭がとても多い現実や金銭的に困って大学を退学する学生もかなりの数がいることからボランティア団体を設立しました。
 その活動の一つとしてがフードバンク運動です。暮れからお正月に食べる物がなくて困っている人を少しでも助けられたらとの思いからです。
 ある保護者より「フードバンクの機会をいただいて感謝します。我が子に『ご飯を食べられない人がいる』と話すと、とても驚き『もっとあげられる物がないか探そうよ』と言われました。子どもなりに困っている人がいることを理解したようです」とのお話も伺いました。
 いろいろな家庭がある中で、自分は両親の愛を受け、物質的にも恵まれた環境に育っていると感じることで自己肯定感が増します。そして自分の安全・安心を確保できたら「それで良し」ではなくて、次に困っている人に手を差し伸べることができないか、今の自分には「何ができるのだろう」と考えることができたらステキですね。
 幼児期で性格の90%が決まります。つまり心が育つのは幼児期なのです。自分の次に周囲のことを見渡せる人になれるように回りの大人が率先して見本を言葉や行動・姿で見せるとともに気付かせてあげるような助言もしてみてください。
 フードバンク運動は継続して行なうようです。「家庭に即席麺が二つあったら一つを提供する。そんな気持ちを多くの方が持っていただけたら…」と原さんは話しくれました。