今年の2月に創立記念講演をしてくださった松居和先生よりメールが届きました。「本日の朝日新聞コラムです」「赤ん坊が泣いていれば、その声を聞いた人の『責任』です」松居和。媚びる、おもねるといった技法を赤ん坊は知らない。いつも「信じ切り、頼り切り」。それが大人に自分の中の無垢さを思い出させる。昔は、赤ん坊が泣けば誰の子であれ、あやし、抱き上げた。未知の大人であっても、泣く声を聞けば自分にもその責任があると感じた。そこに安心な暮らしの原点があったと音楽家・映画制作者はいう。「なぜわたしたちは0歳児を授かるのか」から。哲学者鷲田清一。
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